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「J-OSLER」、世界に類を見ない電子研修手帳 - 横山彰仁・日本内科学会専門医制度審議会会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2019年6月10日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――外科系の症例登録では、NCDが有名です。内科でも「J-OSLER」を構築した背景や仕組みをお教えください。 内科専門医制度のスタートに先立ち、研修手帳を電子的に作った方がいいという話があり、構築に着手しました。結果的に「J-OSLER」は世界に類を見ない電子研修手帳になったと思います。 特徴の一つは、経験症例や病歴要約などを登録し、研修履歴を確実に把握、検証できるようになったこと。研修施設が変わっても、研修期間を通じて、個々の専攻医の研修履歴は同じIDとパスワードで管理します。これまでは、例えば専攻医が連携施設で経験した症例の病歴要約を、基幹施設の指導医が見ても、本当にその専攻医が主治医として担当していたかなどは確認できませんでした。「J-OSLER」では、専攻医が症例を登録し、それをその時の指導医が承認して初めて「完了」するステータスになるため、嘘は書けません。残念ながら過去には、「偽造の症例」で申請、それが判明し、内科認定医の取消処分をしたこともあります。なお、この件を契機に、願書の提出時には受け持ち症例の証拠書類の添付など、残念ながら煩雑な書類提出手続きを求めています。 内科...