1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 専攻医シーリング「現場に即した制度とは言い難い」、AJMC

専攻医シーリング「現場に即した制度とは言い難い」、AJMC

レポート 2019年6月1日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医学部長病院長会議(AJMC)は、5月31日の記者会見で、シーリング(専攻医の募集定員の上限)が「現場に即した制度とは言い難い」とし、基幹病院から関連病院への循環を考慮することや、AJMCから日本専門医機構の副理事長を採用すべきことなど、3項目から成る「日本専門医機構への提言」を公表した。提言は、同日に開催した社員総会で了承された。 AJMC会長の山下英俊氏(山形大学医学部長)は、「大学として専門医育成には社会的な責任を担っている」と述べ、提言をまとめたと説明。 第一の提言は、シーリングについて。2018年度からの新専門医制度に関して、「専門医の質以外の社会的要素に傾き過ぎている」と指摘。その例として、シーリングのかけ方が、基幹病院から関連病院に循環する要素を考慮しておらず、「現場に即した制度とは言い難い」と問題視、是正を求めた。山下氏は、2018年度に開始した際、「専攻医の3年間のローテーション状況を検証した上で、シーリングを動かしていくのが当初の考えだった」と述べ、実際の医師の配置を反映したシーリングにすべきだと指摘した。 「現在の種々の業務に不十分なものがある理由として、執行...