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加熱式たばこの“禁煙推進抑止効果”に警鐘

レポート 2019年6月4日 (火)  大西裕康(m3.com編集部)

禁煙啓発キャラクター「すわん君」も登場 日本医師会は5月31日、東京都内の日医会館で2019世界禁煙デー記念イベントを開いた。シンポジウムでは、大阪国際がんセンターがん対策センター疫学統計部副部長の田淵貴大氏が講演し、加熱式たばこの"禁煙推進抑止効果"を解説。「受動喫煙対策を後退させている」と警鐘を鳴らした。 「東京都受動喫煙防止条例」の成立に尽力した都議会議員の岡本光樹氏が、喫煙室の設置などを支援するのではなく、禁煙外来など『禁煙推進のための施策』への支援を拡大させる重要性を訴えたほか、東京都医師会が取り組む「禁煙推進企業コンソーシアム」の活動状況の紹介や、千葉県いすみ市などが取り組む肺がん・COPD検査の精度管理の成果の紹介もあった。 加熱式たばこの有害成分9割減「むしろ疾病リスク増大」 田淵氏 田淵氏は、たばこメーカーが加熱式たばこの有害成分について紙巻きたばこ比較で90%低減させたなどとピーアールしている点を問題視。喫煙の疾病リスクは1日の喫煙量ではなく喫煙期間と相関するとの研究報告などに触れ、「有害物質の低減で疾病リスクも下がるとの誤解が蔓延している。紙巻きたばこを吸い続ける...