1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 3度不合格の女性「なぜ人の人生を性別で品定めするのか」、東京医大訴訟

3度不合格の女性「なぜ人の人生を性別で品定めするのか」、東京医大訴訟

レポート 2019年6月7日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

東京医科大学の不正入試問題を巡り、性別を理由に不利な扱いを受けて入試への信頼を裏切られたとして、大学側を相手取り、元受験生の女性36人が計約1億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が6月7日、東京地裁(谷口安史裁判長)で開かれた。東京医大側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。公判後の記者会見で、「医学部入試における女性差別対策弁護団」は、同じく不正入試が発覚した順天堂大学に対しても近く提訴することを明らかにした。 同日の公判では20代の原告女性が出廷し、意見陳述を行った。女性は3年間、東京医大を受験したがいずれも一次試験で不合格となり、 現在も受験勉強を続けていると説明。「なぜ人の人生を性別で品定めして、足切りみたいなことをするの」と涙を流しながら、怒りを訴えた。被告席には東京医大側弁護人も含めて出席者はなく、女性は記者会見で「東京医大の差別に対する認識が甘い。声を上げた人の意見さえ聞きに来てくれないのかと少し落胆した」と述べた。 入廷する原告(中央)と弁護団 弁護団によると3月22日の提訴後、3人の女性が原告に加わり、原告は36人、請求総額は1億4288万8828円とな...