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超急性期病院の“無医村”をなくすが狙い - 済生会熊本病院◆Vol.3

インタビュー 2019年7月12日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――済生会熊本病院で病院総合医を導入した経緯を教えてください(同病院包括診療部部長の園田幸生氏へのインタビュー。取り組みの概要は、Vol.1を参照)。 私が当院に入職したのは、2016年10月です。前院長の副島秀久先生から、「無医村」、つまり病棟に医師がいないという状態を解消したいと声をかけていただいたのです。米国などのように、専門医は専門医にしかできない仕事にできるだけ専念し、病棟の管理はそれを専門とする医師に任せる体制が必要だということは、私自身、消化器外科医として長年考えていました。 当院の総合診療科は救命救急現場での総合診療が主で、病棟での術後管理は各診療科の医師が担っていたこと、またそもそも人手が足りないという事情もあり、私が中心となり、包括診療部が発足したのです。 2019年度から、済生会熊本病院では、「病院総合医プロジェクト」を発足させ、病院総合医の役割の明確化、院内での仕組みづくりに取り組んでいくという。 ――各診療科の専門医の反対などはなかったのですか。 まずトライアル的にやってみて、成功事例を積み重ね、徐々に根付かせて、病院総合医を導入する病棟を広げていくことを考え...