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診療科偏在「『女性差別で解決』は最悪の手段」、不正入試問題シンポジウム

レポート 2019年6月23日 (日)  高橋直純(m3.com編集部)

医学部入試における女性差別対策弁護団は6月22日、東京都内でシンポジウム「ジェンダー平等こそ私たちの未来―医学部入試差別から考える―」を開催した。問題の背景にある医師を取り巻く過酷な労働環境や、日本における伝統的な男女分業の在り方などについて議論が行われた。 同弁護団は東京医大の不正入試問題をきっかけに2018年に結成され、現在までに元受験生の女性を原告として東京医大、順天堂大に訴訟を起こしている。裁判費用をクラウドファンディングで集めたことでも注目を集めた。2018年10月24日に目標金額を250万円として募集を開始したところ、10時間で達成。最終的には416人から740万円の寄付が寄せられた。弁護団によると裁判費用をクラウドファンディングで集めたのは日本で初めての事例という。寄付金は訴訟費用(印紙代約66万円や交通費、人件費など)などとして活用しているほか、今回のシンポジウム企画費用となった。 シンポジウムには3人のパネリストが登壇。日本女性医療者連合(JAMP)理事の吉野一枝氏(よしの女性診療所院長、産婦人科医)は社会人経験を経てから医師になった。32歳の時に受験した東京医大は、...