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薬のフォーミュラリー、作成は支持、報酬評価は否定的

レポート 2019年6月28日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

医薬品のフォーミュラリーを診療報酬で評価すべきか否か――。 厚生労働省は、6月26日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に、「医薬品の効率的かつ有効・安全な使用について」の議論の一環で、フォーミュラリーの検討を提案した。診療側と支払側ともに、フォーミュラリー作成は支持したものの、それを診療報酬で評価することについては、否定的な見解を示した(資料は、厚労省のホームページ)。 フォーミュラリーとは、「医学的妥当性や経済性等を踏まえて作成された医薬品の使用方針」。厚労省は、医療機関単位と地域単位で作成したフォーミュラリー例を紹介。浜松医科大学医学部附属病院では、これまで抗インフルエンザウイルス薬をはじめ、13の薬効群で院内フォーミュラリーを作成。聖マリアンナ医科大学病院でも、「重症例や難治症例に対して有用な新薬を使用できる環境を維持するため、既存治療のある薬剤は費用対効果を重視」という視点から、PPI経口薬・注射薬、H2遮断薬、スタチン系薬などで院内フォーミュラリーを作成している。 地域フォーミュラリーの例は、山形県酒田市の地域医療連携推進法人「...