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医学部定員減、受け入れざるを得ず - 小川彰・医大協会長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2019年7月26日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――医学部の定員についてはどうお考えでしょうか。2008年度以降、段階的に増やし、2021年度まではほぼ現状維持ですが、それ以降、政府は減らす方針です(『医師需給の「第3次中間取りまとめ」、了承』、『「骨太方針2019」と「成長戦略実行計画」、閣議決定』などを参照)。 私も減らさなければならないと思います。日本の高齢社会が進展して、医療需要が増えるという見方もあるものの、65歳以上の高齢者数は今は増えていますが、2040年頃にピークを迎え、その後は減っていきます。しかも、日本全体の総人口が既に減っている中で、医師だけを増やしていいのかという問題です。 医学教育面では、シームレスな体制構築の必要性を説く医大協会長の小川彰氏。 ――私立大にとっては、医学部定員の増減は経営にダイレクトに関係してくる問題です。 その通りです。私立大としては、これまで増やしてきた定員を減らされるのは大変苦しい。けれども、日本の将来を考えた場合に、いつまでも定員増のままでいいのかと言えば、そうではありません。やはり人口に対して、適正な人数であるべきです。 並行して手を付けなければいけない課題もあります。今までは医...