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国立大学病院「増収減益」続く、2018年度決算

レポート 2019年7月11日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

国立大学の2018年度決算は、附属病院収益は1兆1444億円で、2017年度よりも404億円増加したものの、人件費や高額医薬品の使用により医業費用が増加、医業利益ベースでは16億円減少で、「増収減益」の状態が続いていることが明らかになった。45の国立大学病院(42の医学部附属病院、2の歯学部附属病院、1の研究所附属病院)のうち、5病院が赤字。運営費交付金やその他の収益・経費などを含めた経常利益も、2017年度よりも50億円減少。7月11日に開催したプレスセミナーで明らかにした。 国立大学病院長会議会長の山本修一氏は、「経常利益が乏しい上に、借入金償還による負担が大きく経営を圧迫している。特に近年の増収減益により、今後の投資財源は借入金に頼らざるを得ない状況」と述べ、政府の2020年度予算概算要求に向け、運営費交付金の確保のほか、働き方改革に向けた取り組みへの財政支援(医師の待遇改善に必要な財源確保、看護師の特定行為研修の実施機関への支援増額、タスクシフティングのための医師以外の増員に必要な経費の支援)などを求めていく方針。 今年10月には消費増税も予定されている。2014年度の消費税率...