1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「診療しないこと」が正当化される場合など周知へ

「診療しないこと」が正当化される場合など周知へ

レポート 2019年7月19日 (金)  大西裕康(m3.com編集部)

厚生労働省は7月18日に開いた社会保障審議会医療部会の会議で、医師の応召義務について「現代における応召義務」に関する解釈通知を発出するとの方針を示した。医療提供体制や医師の勤務環境に関する観点も考慮した「医師・医療機関が診療しないことが正当化される考え方」なども含む見通し。上智大学法学部教授で同医療部会の委員も務める岩田太氏が研究代表者の厚生労働科学研究「医療を取り巻く状況の変化等を踏まえた医師法の応召義務の解釈に関する研究」の報告書がまとまったことを受けた対応(資料は、厚労省のホームページ)。 2019年7月18日社保審・医療部会 厚労省医政局長の吉田学氏は応召義務について「議論すると、いろいろな反応があり、患者の立場からは、『医師が自由に離れて、あるいは逃げてしまってもいいのか』という意見がある。医師からは、『応召義務を心の支えに頑張ってきたが、それはないのか』というような言葉をいただく」と述べ、そもそも難しい議論であると指摘。その上で、「今回の研究班の報告書はまず法的な整理をしていただいた。これをきちんと伝えながら、医師・患者関係での思い、医師にとっての、または医療関係者全体にと...