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「開業医、時々勤務医」を可能に - 江津メディカルネットワーク◆Vol.1

レポート 2019年7月31日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

医師不足に悩む病院と後継者不足に悩む診療所――。両者の思いが合致して誕生したのが、島根県江津市の地域医療連携推進法人「江津メディカルネットワーク」だ。この6月1日付で島根県知事の認定を受けた。全国で11番目、島根県内では初の連携推進法人の認定だ。 「江津メディカルネットワーク」の社員は、社会福祉法人恩賜財団済生会、一般社団法人江津市医師会、同医師会会長の能美一政氏が院長を務める医療法人社団能美医院の3法人。代表理事を務めるのは、済生会江津総合病院院長の中澤芳夫氏だ。 同ネットワークの主要な事業は、「クロスアポイントメントシステム」を基本とした医師の相互交流。江津総合病院と、江津市内の診療所の双方に籍を置き、両施設で診療に当たるシステムだ。このシステムを利用する医師は、例えば親の診療所を手伝いつつ、病院でしかできない検査・治療が必要な患者は、江津総合病院で対応したり、最新医療を学べるため、自らの専門を生かしつつ、診療所の後継者となることができる。江津総合病院にとっても、医師採用に苦労する中、週に数日でも勤務する医師が増えればメリットは大きい。 「クロスアポイントメントシステム」の仕組み ...