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「時間外年960時間超の医師がいる」病院は半数弱、日病調査

レポート 2019年8月6日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

8月1日に札幌市で開催された第69回日本病院学会のシンポジウム「病院の働き方改革アンケートまとめと先進事例の紹介」で、高松市立みんなの病院名誉院長の塩谷泰一氏は、日病が会員病院を対象に実施した「勤務医不足と医師の働き方に関するアンケート調査」の結果を報告。過労死水準を超える時間外労働の医師を抱える病院は45%と半数近くに上るものの、労働時間の管理は自己申告で行うなど十分ではない実態が浮き彫りとなった。 (提供:塩谷氏) 宿日直許可を得ていても、救急医療等の通常労働が頻繁に行われているケースも少なからずあり、「宿日直許可の取り消し」を認識している病院は80%。「宿日直許可基準は実態とかけ離れており、見直すべきだと思うか」との問いに、64%が「思う」と回答。この7月、厚生労働省は宿日直や自己研鑽についての通知を発出した(『医師の宿日直、3条件かつ「十分な睡眠」で許可、厚労省通知』を参照)。塩谷氏は、「労働基準法を守りたいけれど、守れない実態がある」と指摘した上で、今回の通知で宿日直の解釈が多少分かりやすくなったが、曖昧な点が残ると述べた。 高松市立みんなの病院名誉院長の塩谷泰一氏 36協定...