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予防医療も強化、まちづくりの中核的拠点に - 国立循環器病研究センター病院◆Vol.3

インタビュー 2019年8月20日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――一方で、予防や早期発見への取り組みはいかがでしょうか。旧病院時代の2018年4月から高度循環器ドックを始められています。1泊2日で、60万円(税別)と高額です。 高度循環器ドックは、「統合探索的生体観測プロジェクト」と連動したドックで、心臓・頭部・頸部MRIや心SPECT検査をはじめ、通常の健診やドックでは行わない高度な検査を1泊2日で行います。今は平日のみの実施で週に4人、今後、土日曜日も実施予定で、週6人程度できるようにします。受診者のデータは、本センターのバイオバンクに蓄積し、先進医療の開発につなげていく予定です。なお、この「健都(けんと)」のエリアにあるマンションを購入した人は、1回無料で受けることができます。 さらに予防の面では、1989年から吹田市の一般住民を対象としたコホート研究である「吹田研究」を続けています。健診ではなく、一般住民から無作為抽出した人を対象に長期追跡しているコホート研究で、既にさまざまな研究成果が出ています。その一つが、「吹田スコア」。年齢や性別、血圧、コレステロールなど8つの項目から、心筋梗塞など冠動脈疾患の10年間の発症危険度を予測するスコアで...