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最後の選択肢「人件費をクラファンで」◆大阪府三島救命救急センター Vol.1

レポート 2019年8月12日 (月)  大西裕康(m3.com編集部)

今年6月5日、大阪府の高槻市、茨木市、摂津市、島本町の3市1町が運営する公益財団法人の大阪府三島救命救急センター(病床はICU8床を含む計41床)が、クラウドファンディング(クラファン=CF)で運営費の調達を募ると発表し、注目を集めた。医療機関が、医療機器の購入費など物品にかかる経費をCFで調達した例はあるものの、人件費などのソフト部分に関する運営費をCFで集めた例はおそらく国内で初めて。職員たちの発案で同センターの存続をかけた「最後の選択肢」としてCF実施を決断。だが、想定外かつ驚きの事態になる。開始後6日目で当初目標の金額2000万円に到達したのだ。募集期間が終了する9月3日(火)午後11時までは資金を募っており、8月9日の時点で1740人超から約3900万円が集まっている。 センター所長の小畑氏 同CFのサイトに協力者が書き込めるメッセージの数々からは、歴史ある医療機関が地域を支えてきた姿が強烈に伝わってくる。同センター所長の小畑仁司氏は、「うれしい気持ちを通り越して驚いている。と同時に、責任の重さを感じている」、「先人達が積み重ねてきた医療を、ものすごく評価していただいて、目頭...