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「計画ばかり」、厚労行政に疑問 - 河原和夫・東京医歯大政策科学教授に聞く◆Vol.2

インタビュー 2019年8月27日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先生は、2次医療圏単位の医療計画を問題視されています。 そもそも、今、地域医療計画や地域医療構想、医療費適正化計画など、さまざまな計画が各都道府県で策定されていますが、「計画ばかり」で、国のやり方が少しおかしいと思っています。東京都はそれでも自治体の規模が大きく、職員も多い。けれども、地方の規模の小さな自治体は、担当者一人で計画を幾つも策定して、それだけで1年が終わってしまい、それを展開する余裕がないのが現実ではないでしょうか。しかも、医療だけではなく、健康づくりから、福祉・介護関連の計画もあります。 河原和夫氏は、「政策には終わりがある」と指摘し、一度やってみて効果があるなら続ける、問題があるなら見直すなど、緊張感を持って取り組む必要性を説く。 ――今年度から医師確保計画、外来医療計画の策定も始まるなど、医療行政の施策が都道府県に下りてきており、対応できるのか、疑問に思っていました。 例えば、医療計画は、5疾病5事業、在宅医療に係る目標、医療従事者確保だけで、計12分野について議論し、策定しなければなりません。東京都では第7次医療計画策定の際、計12回会議を開催して、各分野につい...