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医師の労働環境の厳しさ、患者も感じる

レポート 2019年8月23日 (金)  水谷悠(m3.com編集部)

厚生労働省は8月23日、医師の働き方改革の推進に関して、患者や過労死遺族からヒアリングを行った。 リンパ腫全国患者団体、グループ・ネクサス・ジャパン理事長の天野慎介氏は「医師の厳しい労働環境は変わらないことを患者のひとりとしても感じる」などと述べ、患者側の医療への理解や医療機関の集約化などの必要性を訴えた。天野氏に続き、日本難病・疾病団体協議会副代表の斉藤幸枝氏、東京過労死を考える家族の会代表の中原のり子氏が意見を述べた。 天野氏は27歳だった2000年に悪性リンパ腫の告知を受け、2度の再発も経験した。その過程で「入院患者として、一がん患者として医師の厳しい労働環境を間近に見た」という。その経験と、全国がん患者団体連合会の加盟団体や患者らから集めた意見などを陳述した。 天野氏は、患者は主治医に診てほしいという思いが強いが、その多忙さを必ずしも理解していないと指摘。また、軽症で病院を受診した場合や 、重症になってから受診して「どうしてこのような状態になるまで来ないのか」という場合に医師に怒られるが、「近所の診療所に行くべきなのかがんの専門病院に行くべきなのかの判断が患者には難しい側面があ...