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宿日直55回、オンコール81回、8カ月間で - 長崎地裁判決◆Vol.3

レポート 2019年9月8日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

【長崎地裁判決】 Vol.1 33歳男性医師の過労死、1億6700万円の賠償命令 Vol.2 時間外労働時間や安全配慮義務で対立 Vol.3 宿日直55回、オンコール81回、8カ月間で Vol.4 平均仮眠3~6時間の当直業務は全体が労働時間 Vol.5 過労死1カ月前、時間外159時間 Vol.6 過失相殺または素因減額すべきとは言えず 第3 当裁判所の判断 1.認定事実 上記第2の2の各事実に、後掲各証拠および弁論の全趣旨を総合すると、次の各事実が認められる。 (1)心臓血管内科の診療方針、診療件数および人員態勢等 ア 被告病院は長崎市内の公的中核医療機関であり、心臓血管内科は、循環器疾患患者に対し、 24時間体制で高度な循環器医療を提供することを診療方針としていた。心臓血管内科では、平成25年度から平成26年度にかけて、カテーテル治療の手術症例数やカテーテル検査の症例数が増加傾向にあり、平成26年4月から同年12月にかけて、月平均で、1196人の外来患者(新規患者、再来患者を含む)に対する診療を実施し、183.1人の入院患者を受け入れ、また、138件の心臓血管内科手術を実施した。...