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産婦人科医の過労自殺、行政訴訟で労災認定◆Vol.3

インタビュー 2019年10月13日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【産婦人科医の過労自殺、行政訴訟で労災認定】 Vol.1 2019年5月広島地裁判決で原告勝訴、国は控訴せず Vol.2 判決で男性医師の文書引用、地元市長への訴えも Vol.3 岩城穣弁護士に聞く「約400人分のカルテ分析で労働時間割り出す」 Vol.4 岩城穣弁護士に聞く「医師は自身で労働時間を管理し自衛を」 Vol.5 岩城穣弁護士に聞く「“年1860時間”では医師の過労死・過労自殺なくせず」 ――労災申請が棄却された後に行政訴訟されました。労災が認められる見通しはあったのでしょうか。 最後の最後まで、労災が認定されるかどうか分からなかったです。最近の労災認定をめぐる行政訴訟は、「労働時間の偏重主義」なところがあります。本件の場合には、時間外労働の時間数は、「極度の長時間労働」(時間外労働が、発症直前1カ月間におおむね160時間以上、もしくは発病3週間前におおむね120時間以上)に当たらないので、心理的負荷も検討して判断されました。 岩城穣弁護士は、過労死弁護団全国連絡会議事務局次長などを務め、過労死問題に詳しい。 男性産婦人科医は、2009年1月頃には、「軽症うつ病エピソード」...