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産婦人科医の過労自殺、行政訴訟で労災認定◆Vol.4

インタビュー 2019年11月11日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【産婦人科医の過労自殺、行政訴訟で労災認定】 Vol.1 2019年5月広島地裁判決で原告勝訴、国は控訴せず Vol.2 判決で男性医師の文書引用、地元市長への訴えも Vol.3 岩城穣弁護士に聞く「約400人分のカルテ分析で労働時間割り出す」 Vol.4 岩城穣弁護士に聞く「医師は自身で労働時間を管理し自衛を」 Vol.5 岩城穣弁護士に聞く「“年1860時間”では医師の過労死・過労自殺なくせず」 ――男性産婦人科医の自殺から10年、提訴してからも6年近くが経過しています。 私が裁判にかかわったのは、提訴してからです。弁論準備期日、人証調べ期日を合わせ、二十数回に上りました。人証調べでは、原告側からは、男性産婦人科医の妻、カルテから労働時間の分析をしてくださった産婦人科医、病院に医師を派遣する立場にあった国立大学教授、被告である国側からは、当該病院の助産師がそれぞれ証言しています。 結審したのは2018年11月で、その際、判決は半年後の2019年5月と言い渡されました。通常は3カ月後くらいなので、裁判所が本気でこの事件に取り組もうとしてくれたのだと思います。 ――国は控訴せず、裁判は...