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産婦人科医の過労自殺、行政訴訟で労災認定◆Vol.5

インタビュー 2019年11月19日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【産婦人科医の過労自殺、行政訴訟で労災認定】 Vol.1 2019年5月広島地裁判決で原告勝訴、国は控訴せず Vol.2 判決で男性医師の文書引用、地元市長への訴えも Vol.3 岩城穣弁護士に聞く「約400人分のカルテ分析で労働時間割り出す」 Vol.4 岩城穣弁護士に聞く「医師は自身で労働時間を管理し自衛を」 Vol.5 岩城穣弁護士に聞く「“年1860時間”では医師の過労死・過労自殺なくせず」 ――判決文で、お亡くなりになった産婦人科医の手紙の幾つかが引用されています。 それが、今回の判決で温かく感じる部分です。普通はそこまで書かない。裁判所が男性産婦人科医の訴えに、動かされたのでしょう。公平で真摯な裁判官に恵まれたと思っています。 またこの度の裁判では、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会の各理事の先生方の多大なご協力をいただき、その先生方の意見書も提出しております。産婦人科の労働環境の過酷さは、周知のことで産婦人科医を希望する医師が減っております。そのため、特に地方の僻地での産科医療の維持存続は困難な状況です。この度の男性産婦人科医はその犠牲となったわけです。この裁判で労災と...