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電子処方箋GL存在も「運用ゼロ」

レポート 2019年9月3日 (火)  大西裕康(m3.com編集部)

厚生労働省は、2016年3月に公表した「電子処方せんの運用ガイドライン」を改訂するための検討を始めた。9月2日、「電子処方箋の円滑な運用に関する検討会」(座長:山本隆一・医療情報システム開発センター (MEDIS) 理事長)の第1回を開いた。政府が今年6月21日に閣議決定した「成長戦略フォローアップ」に、具体的施策として「電子処方箋について、実証を踏まえ、より円滑な運用を可能とするため、2019年度中にガイドラインを改定する」と盛り込まれたことを受けた対応だが、大きな課題の1つは、現時点で同ガイドラインに基づき運用している実例・実績がないこと。2018年度に実施した実証事業の内容なども踏まえ、9月下旬にもガイドライン改訂に向けた具体案をまとめる方針だ。 同日の検討会では、厚労省が「現在、このガイドラインに準じて電子処方箋が運用されている地域は承知していない」と明らかにした上で、2018年度の実証事業の結果を踏まえてガイドラインの見直しなど必要な取り組みを検討するとの方針を示した。 2018年度に実施した実証事業では、東京都内の診療所2カ所と薬局6カ所の協力を得て、電子処方箋のアクセスに...