1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「じゃあ何かい?オペ中に手を下ろすのかい?」- 昭和大学消化器・一般外科の働き方改革◆Vol.2

「じゃあ何かい?オペ中に手を下ろすのかい?」- 昭和大学消化器・一般外科の働き方改革◆Vol.2

インタビュー 2019年9月23日 (月)  聞き手・まとめ:水谷悠(m3.com編集部)

――早くに働き方改革を始めたわけですが、どのような困難がありましたか。 当科ではあまり困難ではなかったのですが、医局長会議は紛糾しました。2016年に附属3病院が労働基準監督署の指導を受け、大学本院は受けていなかったのですが、やはり患者のためにということで時間外労働はものすごくありました。40人くらいの医局長が集まる中で説明を受けて、(説明を担当した)事務に対して非難囂々でした。 シフト制の導入と言われても、カルテを書いている時間もないくらい仕事が終わらない状況で「何時まで」と言われても、「終わるわけがないじゃないか」となりますよね。診療のクオリティーが下がるとか、医療安全が担保できるのかなど、相当議論しました。「何を考えているんだ。じゃあ何かい?オペ中に手を下ろすのかい?」とか。困難といっても、ターゲットになったのは事務の方々で、ぼろくそに文句を言われていました。 そういう中でも、大学の将来構想として「やる」ということが決まっていましたから、やるためにはどうするのか、とにかくやってみてもし無理だったらまた考えようということで始まりました。 ――実際にやってみて、「無理だった」のでしょ...