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「自分が落ち着くため出勤」それがいけない - 昭和大学消化器・一般外科の働き方改革◆Vol.3

インタビュー 2019年9月29日 (日)  聞き手・まとめ:水谷悠(m3.com編集部)

――当たり前にやってきたことを変えるのは、意識の上でもなかなか大変でしょう。 私が病棟の班長だった頃、完全休日はほとんどありませんでした。必ず朝病棟に来て、患者を一通りチェックします。それが一番気持ちが落ち着く。自分が落ち着くために、朝来るんです。それが一番いけないのですよ。元旦でも、実家に帰る前に病棟を回ってチェックして、8時くらいに実家に向かっていました。それが当たり前だったのです。 上がそうだから、下の医師に対しても、暗黙の了解というか、なんとなく来なくてはいけないというプレッシャーを与えることになります。ですからある程度、「もう来てはだめだ」という話にしなければいけません。私が医局長になって病棟から外れた後も、班長がやはりすごく熱心に病棟を見るものですから、「君が来ると下が来ざるを得なくなるから来てはだめだ」と注意します。上がそうすれば、下もだんだん休めるようになります。上次第だと思うんですよ。「来なくてもいいよ」だと来てしまい、「来てはだめ、休め」と言われない限りは来てしまいます。 ――休みの医師が来なくても、他の医師は来ているわけですから、任せればいいのではないでしょうか。...