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医療安全管理部長として経験した群大腹腔鏡事故問題

オピニオン 2019年9月22日 (日)  永井弥生(医療コンフリクトマネージャー/皮膚科専門医)

はじめまして、医療コンフリクトマネージャー、永井弥生です。「コンフリクトマネージャー」、何それ?と思われる方も多いかと思います。 「コンフリクト」とは相対する意見ないし要求などが対立し緊張状態を生じること。苦情・クレーム、紛争、対立に至った状態はもちろんですが、そのマネジメントとは単なる苦情・クレーム対応ではありません。 「コンフリクト」には不安、不満を感じながらも胸の内に秘めて表出できない状態も含めます。特に医療においては、患者が医療者に対して「言えない」「言いにくい」ということをしばしば耳にします。対話により気持ちを表出してもらい、医療者が「言えない」患者の思いに早く気づくことで、大きな紛争になる前に対応することができるのです。こういった、表に出ていない感情に対する対応も含めた「医療コンフリクト・マネジメント」が求められます。 ◆自分の子供が入院「医療者への不安が怒りへと変わる感覚」 さて、なぜこんな肩書を名乗るに至ったのか、少し長くなりますが自己紹介させていただきます。群馬県渋川市生まれ、前橋女子高校から山形大学医学部卒業。群馬大学医学部皮膚科に入り、その後、関連病院勤務も経て、...