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不適切入試問題、学生選考法を再考する契機 - 金沢医大学長・副学長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2019年10月2日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――不適切入試は、入試の在り方全般、アドミッション・ポリシーを考える契機になったようです。 神田学長:それこそ昔は、一般入試のみの一発勝負の時期もありました。AO入試を導入したのは、2001年度から。それは繰り返しになりますが、本学に愛校心を持ち、卒業後も本学を含む石川県に残ったり、他県から来た学生が地元に戻っても地域医療に従事する医師の養成が目的です。 本学のAO入試は、英語、数学、理科だけでなく、一般問題に関する試験もあります。その上、推薦書、自己推薦書などの書類提出も求めているため、本学の特徴は何かを調べ、なぜ本学を目指すのかなどを受験前に考えるわけです。本当に本学に入学したいと考える学生でないと、AO入試を選ばないでしょう。 入試の学力試験の成績が、入学後の成績とは必ずしも相関しないことも、これまでの経験から分かっています。AO入試で入ってきた学生は入学後、モチベーションが高いためか成績上位者が多いのです。 では、全員をAO入試にするかというと、それでは多様性を失ってしまう。一般入試の人は、一発勝負に強かったり、集中力に優れているなど、また違った特徴があります。入試の多様性は大...