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入院時のポリファーマシー対策で“プロセス”評価へ

レポート 2019年9月19日 (木)  大西裕康(m3.com編集部)

医療用医薬品の処方が適正になっているかという状況把握・調整・管理の徹底が、診療報酬と結びつけられる形で今後はさらに求められることになりそうだ。厚生労働省は、1人の患者が複数の薬剤を服用する場合に有害事象のリスクが増えるなど、多剤服薬の結果として害が生じる状態「ポリファーマシー」をできるだけ防ぐための入院時の取り組みを、2020年度診療報酬改定で評価する検討に着手した。多職種が関与する体制整備などを含む「プロセス」に診療報酬を付ける。また、複数の医療機関を受診する患者に対し、同一成分の医療用医薬品が処方されてしまう「重複投与」を解消していく対策として、地域などで処方内容を調整する仕組みに対する診療報酬も検討する方針。9月18日の中医協総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で提案し、検討の方向性についてはおおむね了承を得た。 ただ、具体的な検討に向けては、どちらの評価についても、体制を整えるなどの「外形基準」を満たしただけで算定できるような甘い評価にしてはならないと釘を刺す意見が出た。 2019年9月18日の中医協総会 ポリファーマシー対策では現在、減薬に成功した場合の...