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医師不足の窮地、総合診療科が牽引役で改善 - 帯広協会病院・総合診療科◆Vol.1

レポート 2019年10月14日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

北海道帯広市にある帯広協会病院(300床)では、2016年度から2018年度までの3年間に、年間延べ入院患者数は1万698人から1万3601人(1.27倍)に、救急車による搬送件数は1482人から1762人(1.19倍)にそれぞれ増えるなど、急速に診療実績を伸ばしている。 その牽引役となっているのが、2016年4月に8人体制で新設した総合診療科だ。同科外来だけでなく、救急外来も担当、総合診療科の病棟を持つほか、外科系病棟の入院患者の内科的管理も担うなど、その守備範囲は非常に幅広い。総合診療科は、点数が高い検査や処置等を実施せず、高額な医療材料も使わないため患者の診療単価は低いが、利益率は高いため、医業収益率は高い。同病院全体の医業収益のうち、約10%は同科の収益が占める。 帯広協会病院の救急搬送件数の推移 北海道家庭医療学センターの専門研修の拠点に 帯広協会病院へは、JR帯広駅から徒歩20分程度。帯広市を含む十勝医療圏は人口約34万人、帯広厚生病院(651床)が地域の3次医療を担い、帯広協会病院は2次医療を担う3つの病院の中でも最も病床数が多く、地域がん診療連携拠点病院の指定を受ける地...