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鈴木医務技監「医療はまさに分水嶺」

レポート 2019年10月1日 (火)  小川洋輔(m3.com編集部)

第61回全日本病院学会が9月28~29日、名古屋市の名古屋国際会議場で開かれ、約2600人の医療関係者が参加した。開会式であいさつした厚生労働省医務技監の鈴木康裕氏は、▽蟻の目と鳥の目を両方持つ、▽介護や暮らし方、最期の迎え方と一緒に医療を考える、▽経営を考えながらも、患者や国民のためという本旨を忘れない――の3点を求め、「今、医療はまさに分水嶺を迎えている」と変革の必要性を訴えた。 変革を訴える鈴木医務技監 直後の講演では「これからの医師の働き方~新しいパラダイム~」と題し、働き方改革に対応するためには「今のままではだめ。何か一つをすればいいということではなくて、いろいろな形を組み合わせてやっていかなくてはいけない」と、複数の施策の「合わせ技」が必要だと強調。具体的には、約15%の医療機関が結んでいないとされる36協定を確実に締結することや、出退勤時間を正確に把握することを求めたほか、「もちろん患者サービスは大事だが、そのサービスを極限まで行ってしまうと、医師の負担がものすごく大きくなってしまう。そこを患者にも理解してもらわないといけない」と、医師の働き方改革に対する国民の理解が深ま...