日病会長「厚労省がどうしたいか分からない」

日本病院会会長の相澤孝夫氏は10月1日の定例記者会見で、地域医療構想に関する具体的方針の再検証の要請対象となった公立・公的医療機関等の病院名公表について9月28日の理事会で議論し、「事前の報道が過激だったからか、実名入りというのがこれまでなかったからか、『これから大変だなあ』という思いが皆さん強かったと感じている。厚生労働省が地域医療提供体制をどうしたいのかが分からない中で、議論はできない」と述べ、方向性が見えないとして懸念を示した。 相澤氏は、公表されたデータを基に都道府県単位の調整会議でどのように話し合うのかを厚労省は示していないことから、「ただ、『ああそうですね』で終わるのではないか」という見方や、9月27日付で同省が発出した「地域医療構想の実現に向けて」について「表ではこう言うが、大きなセンター病院を作る方向に向かっていくのでは、という危惧もある」との見解も示した。 日病の会員には公立、公的、民間、大学病院が入っているが、今回のデータは公立・公的等のみ。理事会では公立や公的から出ている理事から「民間病院のデータもないと議論できないのではないか」との意見が出され、民間病院の理事か...