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1000床の大学病院、10km郊外に新築全面移転 - 岩手医科大学◆Vol.1

レポート 2019年10月11日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

岩手医科大学附属病院は9月21日、盛岡市内丸という市中心部から南に約10km離れた岩手県矢巾町に移転した。同大の総合移転整備計画は、2002年の矢巾キャンパスの用地取得決定から始まった。2007年の薬学部を開設、教養部が移転した第1次事業は、医・歯学部と基礎・共同研究部門などが移転した2011年の第2次事業に続き、今回の病院移転は第3次事業に当たる。 新附属病院は、地上11階建て。従来の1166床から1000床にダウンサイジングしたが、手術室は12床から20室(24室まで拡張可能)に、ICUをはじめとする集中治療室は137床から251床に、それぞれ大幅に増やし、320列CTなど、最先端の医療機器も導入。ドクターヘリのヘリポートから迅速に救急医療や手術につなげる動線を確保するなど、岩手県全体の高度急性期医療を担う体制を拡充した。 総合移転整備計画の途中、2011年には東日本大震災に遭遇。計画を追加し、災害対応として、病院で使用する全エネルギー(電源、熱源)を約1週間供給できる「エネルギーセンター」も設けた。事業費は、新附属病院が約500億円、医療機器・設備が百数十億円、「エネルギーセンタ...