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マネジメントの力で、足し算を掛け算へ-相馬孝博・千葉大医療安全管理部長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2019年10月29日 (火)  聞き手・まとめ:小川洋輔(m3.com編集部)

――医療でもマネジメントが重要になっているということですか。 マネジメントという言葉は、単に管理という意味ではなく、組織の社会的価値を増していく活動のことなんですよ。右から左へ動けというのは、単なるコントロールです。社会的価値を増さないとマネジメントとは言えません。 基本的に日本の医療機関はみんな真面目に頑張っています。よい人材が入ってきて、人の役に立とうと、患者さんに寄り添いながら、泥臭く仕事をしている。なぜ組織論かというと、一人一人が頑張っているだけでは、もうこれ以上にはなかなか発展しないので、もっともっとチームの力、組織の力を生かす必要があるということです。今は1+1+1…という単なる足し算でしかないけど、マネジメントによって組織の力を上げれば、掛け算になっていくでしょう。そのためのヒントになればと思っています。 ――胸部外科医として臨床の仕事に当たる中で、なぜリーダーシップ論を学び始めたのですか。 医師として働き始めてから、素晴らしい上司を何人か見ていて、同時に大きな声では言えないけどあまり素晴らしいとは言えない上司も見てきて、上司によって組織は本当に変わるものだと実感しました...