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公立福生病院へ2200万円請求、透析中止で遺族提訴

レポート 2019年10月17日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

公立福生病院(東京都福生市)で2018年8月、当時44歳の女性患者が人工透析治療の中止によって死亡したとして、女性の夫と次男が10月17日、福生病院組合に対して慰謝料など2200万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起した。記者会見した原告代理人の弁護士は「医師が治療行為の中止を提案して、実際に中止したことが職務として問題ないのか。透析中止への同意書を書かせる際に、撤回できるという説明をしてないし、同意書に撤回できるとも書いていない。この二つの大きな違法性を問いたい」と述べた。 記者会見する原告代理人の弁護士ら 女性の死亡を巡っては、今年3月以降、一度は透析治療の中止に同意していた女性が、それを撤回する意思を表明したにもかかわらず、病院側が透析を再開しなかったなどと報道され、波紋を広げていた。 一方、病院側は4月11日付で、「医師が積極的に透析の見合わせの選択肢を示したことはない」「患者の意思に反して透析再開を行わなかった事実も一切ない」と説明している。日本透析医学会は5月31日に発表したステートメントで、今回の事案が「患者が自ら血液透析終了の意思を表明しており、その意思が尊重されて...