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丁寧な説明も「言いくるめられた気が…」、医療メディエーターの役割とは

オピニオン 2019年10月27日 (日)  永井弥生(医療コンフリクトマネージャー/皮膚科専門医)

怒っている人の話を聞くのは嫌だ、と多くの人は思うようです。 先日、ベテラン看護師さんの集まる場で研修講師を務めた時のこと。 「怒る人の話を聞くのが好きな方は?」 「えーっ、いるわけないじゃないですか」 という雰囲気。 「でも、怒っている人の話をしっかり聴いていると、絶対収まって、その後はより強い信頼関係ができるっていう経験、ありませんか?」 「あるある!」といううなずき。 「でもやっぱり嫌ですか?」 またうなずき。 「よい関係になるって分かってるのに~」 「でもいや…」という雰囲気で首を振る受講者。 病院でそれなりの立場のベテラン看護師さん、責任感は強いです。「傾聴が大事」「怒っている人の話はまずしっかり聴く」「聴いていると感情が収まり、いろいろな話が出てきて違う方向に向かって解決することもある」ということは身についています。 でも、感情的には「やっぱり嫌なこと」という気持ちになってしまいがちのようです。 コンフリクト・マネジメントとは? 「コンフリクト・マネジメント」の代表的な学びは相手の怒りへの対応です。代表的な、というのは、決してそれだけではないからです。 「コンフリクト」とは、...