1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. スポーツ医学のこれから、リスクを最小化するアプローチ - 守屋拓朗・千葉労災病院整形外科副部長に聞く◆Vol.2

スポーツ医学のこれから、リスクを最小化するアプローチ - 守屋拓朗・千葉労災病院整形外科副部長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2019年11月2日 (土)  聞き手・まとめ:水谷悠(m3.com編集部

――スポーツでの怪我ともうまくつきあうことが必要ですね。 全てをネガティブにしてしまったら、「何もやらないのが安全」ということになってしまいます。スポーツによるメリットとリスクを比べたときに、少しだけリスクを取ることになりますが、それ以上のメリットを享受する。そのリスクをどれだけ最小化するかというサポートが、スポーツ医学に今、求められていることだと思います。ただ、そこには従来、整形外科医がスポーツ医学としてやってきたことより広い範囲が含まれてきます。スポーツ外傷に加えて、心臓疾患・脳振盪・熱中症などが代表的でしょうか。これらは初期対応が中心とはいえ、一般の整形外科医が対応できる範囲を超えている部分も含まれますので、横断的に取り組むことで解決策を見出していく必要があると思います。 ――しかし、スポーツの会場にいる医師は、基本的には整形外科医ではないでしょうか。 そこを埋めるのが、一つはPrehospital Immediate Care in Sportsの資格です。外傷に対する処置だけでなく、BLSやACLS、頭部や胸腹部などの外傷への対処も全部入っています。e-ラーニングで予習をして...