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小説であり医学書『仮病の見抜きかた』の狙い-南多摩病院総合内科・膠原病内科の國松淳和氏に聞く

インタビュー 2019年11月1日 (金)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

南多摩病院総合内科・膠原病内科の國松淳和氏が2019年4月に上梓した『仮病の見抜きかた』(金原出版)は小説でありながら、医学書でもあるという異例の書籍。発売以来、一般の人からも好評を博している。「原因の分からない病気の診断と治療を専門」とする國松氏が、小説という形式で伝えたかったことをお聞きした(2019年9月30日にインタビュー)。 誰かが捨てた瞳の奥に色をみつける仕事がある。突然の酷い腹痛を繰り返す「捨て猫の眼」をした若者。かつて暴走族だった彼は、その粗暴な風貌と振る舞いから周辺の病院のブラックリストに入れられてしまう。そんなとき彼は「私」の外来を訪れる。総合内科医の私は彼の話を聞き、ある一つの仮説を導き出した。エピソード「クロ」ほか、10篇の小説が織りなす医学解説書。仮病にまつわる医療現場の嘘と偽りを叙述した医学書ノベル(金原出版サイトより引用) 書籍の購入はこちら⇒「M2PLUS」サイトへ ――「仮病の見抜きかた」というタイトルですが、本書で扱っているのは「子どもが学校行きたくないから『おなか痛い』と言う」といった、いわゆる仮病とは違いますね。 はい、前書きにも「『仮病の見抜き...