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透析中止死亡女性の夫「なぜ再開してもらえなかったのか」

レポート 2019年10月28日 (月)  小川洋輔(m3.com編集部)

2018年8月に公立福生病院(東京都福生市)で当時44歳の女性患者が人工透析治療の中止によって死亡したとして、病院側に2200万円の損害賠償を求める訴訟を起こした女性の夫(52歳)が10月26日、都内で記者会見し、「とにかく真実を知りたい。病院に恨みはないが、こちらから(透析を)再開してほしいと伝えたのに、なぜ聞いてもらえなかったのかを詳しく知りたい」と提訴の理由を語った。 記者会見する女性の夫 訴状によると、女性は2018年8月9日、病院側から「血液透析は治療ではない。腎不全というものによる死期を遠ざけているにすぎない。また、多くの犠牲もつきものである」、「透析の継続を望まないのであれば、手術は行う必要はない。その際、2~3週間程度の寿命となることが予想できる」などと説明を受けて、透析離脱証明書に署名。その後、「こんなに苦しいなら透析した方が良い。撤回する」などと話したにもかかわらず、透析は再開されず、8月16日に死亡した(『公立福生病院へ2200万円請求、透析中止で遺族提訴』を参照)。 女性から「離脱を撤回したい」と明かされていたという夫は8月15日に自身の胃潰瘍が悪化したため、女...