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「院内薬剤師の評価」で初・再診料の引き上げを

レポート 2019年10月30日 (水)  大西裕康(m3.com編集部)

2020年度診療報酬改定に向けた調剤報酬の見直しにおいて、薬剤師業務を評価する院内と院外の報酬格差を是正するよう求める圧力が弱まり、高度化・多様化する院内の薬剤師業務を適切に評価する観点を重要視する見通しが強まった。10月30日の中医協総会(会長=田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)では、複数の中医協委員が、医療機関が算定する医科点数としての調剤料と、薬局の調剤料では意味合いが異なるとの趣旨で意見を表明し、薬剤師の業務を適切に評価するための検証が必要と指摘した。日本医師会常任理事の松本吉郎氏は、初・再診料が医療機関の医師以外の人件費も含めた全般的な評価に当たると指摘し、「人件費の高騰に合わせて上げるべき」と求めた(資料は厚労省ホームページ)。 薬剤師業務の評価についてはこれまで、日医や病院団体など医療機関側の立場を代表する委員をはじめ、院内と院外の報酬格差を是正すべきなどの厳しい意見が出ていた。特に点数項目名が同じ「調剤料」の差異に着目して、問題視する雰囲気だったが、沈静化した模様だ(詳しくは『院内調剤の見直しが焦点、薬局との比較で』などを参照)。 同日の中医協総会では調剤料...