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HPVワクチン報道の名誉毀損裁判、上告受理申立てへ

レポート 2019年10月30日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

HPVワクチンをめぐる記事の名誉毀損訴訟で、東京高裁(秋吉仁美裁判長)は10月30日、同記事を書いた控訴人である村中璃子氏の一審判決の敗訴部分を取り消すという判決を言い渡した。一審の東京地裁判決は、原告である元信州大学医学部長の池田修一氏の損害賠償請求を認め、村中氏のほか、村中氏の記事を掲載した『Wedge』誌の元編集長の大江紀洋氏、出版社ウェッジに連帯して計330万円を支払うよう命じており、既に出版社ウェッジが全額支払っていることから、池田氏の請求権は存在しないと判断した。村中氏の記事が名誉毀損に当たるという判断は、東京地裁判決を変えていない(東京地裁判決は、『 HPVワクチン報道の名誉毀損裁判、村中氏が敗訴』を参照)。 判決後に会見した村中氏は、「最終的に正しい判断が下りるまで、闘っていきたいと思っている」と語り、上告受理申立てをする方針。 一方、池田氏は代理人を通じて、「控訴審でも私の主張が認められました。引き続き、患者の治療と研究に真摯に取り組んでいきます」とのコメントを発表した。池田氏は現在、信州大学医学部附属病院難病診療センター特任教授。2019~2021年度は「HPVワク...