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希少がんや治験基準外の患者にも適応外薬を

レポート 2019年10月31日 (木)  大西裕康(m3.com編集部)

厚生労働省は10月30日の中医協総会で、がん遺伝子パネル(オンコパネル)検査の結果、効果が期待できる適応外薬があった患者の治療を、患者申出療養制度の枠組みで開始すると報告した。国立がん研究センター中央病院が中心となり、がんゲノム医療中核拠点病院が協力する多施設共同研究として実施。有効性が認められた医薬品があった場合は薬事承認を目指す。典型的な1症例に要する総費用は55万6384円で、公的医療保険の給付を除く患者負担額は42万4147円。対象薬剤はノバルティスファーマが無償提供を決めたグリベック錠など計9製品で始める。 厚労省は、今年6月1日付でオンコパネル2種類が保険適用になったことや、別途2種類のオンコパネルの利用を「先進医療」として保険外併用療養で認めていることなどを踏まえ、オンコパネル検査の結果、効果が期待できる治療薬が見つかりながら治験の基準外になるなどで治療に進めない患者が出ることを想定。患者申出療養への申請があった場合に備え、国立がん研究センター中央病院に研究計画書などの作成を依頼した。同研究計画書について患者申出療養評価会議が9月12日に審議し「適」と判断したため、10月...