オンライン診療「疾患制限を撤廃、医師の裁量拡大を」

ITヘルスケア学会が11月4日に東京都内で開催した「モバイルヘルスシンポジウム2019」で、同学会移動体通信端末の医療応用に関する分科会が取りまとめた「オンライン診療の推進に向けた提案（案）」を公開した。2020年度診療報酬改定でのオンライン診療料算定要件の緩和のほか、点数引き上げなどを要望している。学会員などから意見を募り、今月中旬に最終版を取りまとめて公表する予定。 2018年度改定でオンライン診療料等が新設されたほか、厚生労働省は「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を策定、オンライン診療実施に向けた制度が整備されつつあるものの、保険診療で実施するオンライン診療については、算定要件が厳しいことから届出施設数、算定回数伸び悩みが指摘されている（『オンライン診療料、改定直後の届出数は計970施設』など参照）。そこで同学会の提言では、対象疾患の制限を無くしオンライン診療実施可否の判断等の医師の裁量を拡大すること、緊急時に30分以内に対面による診察が可能な体制を有するとした要件の撤廃、オンライン診療料の現状の70点から、再診料と同じ72点への引き上げなどを求めた。 パネルディスカッシ...