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「地域フォーミュラリ」で薬剤費削減に成功 -日本海ヘルスケアネット◆Vol.2

レポート 2019年11月26日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

「日本海ヘルスケアネット」で成果を挙げている取り組みの一つが、医薬品の「フォーミュラリ」の運用だ。2018年11月に地域の基幹病院である日本海総合病院(634床)で「院内フォーミュラリ」を運用開始、2019年2月には「地域フォーミュラリ」もスタートした。現在、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、α-グルコシダーゼ阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬 (ARB)、スタチン、インフリキシマブ、ビスフォスフォネート製剤の6種類で導入している。 「日本海ヘルスケアネット」の代表理事で、地域独立行政法人山形県・酒田市病院機構理事長の栗谷義樹氏によると、「院内、地域フォーミュラリに強制力はない。今のところは緩やかな推奨という程度」だという。それでも医薬品費の削減効果は大きく、日本海総合病院単独だけで見ても、PPI、ARB、スタチンの3薬剤の月間購入額は、運用前の約1160万円から運用後の約855万円に減少。その差は約305万円、削減率は26%だ。 「地域フォーミュラリ」の参加薬局は、「北庄内」地域にある42の調剤薬局。ARBに限ってみても、月間購入額は約187万円の削減につながっている。 「日本海...