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「震度7」の教訓生かし、災害に強い病院再建 - 熊本市民病院◆Vol.1

レポート 2019年12月2日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

震度7を観測し、甚大な被害をもたらした2016年4月の熊本地震。熊本市民病院も深刻な被害を受け、新生児を含む310人の入院患者が転院や退院を余儀なくされた。 それから約3年半。2019年10月に、従来の場所から約2km離れた場所に新築移転、新たなスタートを切った。病床数は従来の556床から388床に減らし、診療科は従来の34科から31科に減らしたものの、県内外から患者が受診する総合周産期母子医療センターは機能を強化、スペースも拡大したほか、その他の急性期機能も維持。屋上のヘリポートは、ドクターヘリのみではなく、防災ヘリも離着陸できる構造にしたほか、免震構造を採用し、熊本地震の教訓を生かし、災害対策にも力を入れた。 敷地面積は2万470.97㎡、建築面積9278.27㎡、延床面積3万9823.67㎡。総事業費は約216億円で、用地取得費約16億円、建築費約160億円、医療機器等の購入費約40億円という内訳だ。 外観は「熊本城」をイメージ 新病院は、地上7階建て。工期短縮のため、階数を低く抑え、地下階は設けなかった。概観は熊本市のシンボルである、「熊本城」の堅牢なイメージをモチーフとした白...