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医療系学生による高校生向け出張授業「医療者を目指す君たちへ」◆Vol.2

オピニオン 2019年11月20日 (水)  IFMSA-Japan SCOME 副責任者(林明澄・東北大学医学部医学科5年)

第1回出張授業の様子 医療系学生の団体IFMSA-Japanの「医学教育に関する委員会(SCOME)」が、高校生向けにイベントを開き、出張授業にまで発展させた理由の一つは、医療に関する私自身の苦い経験です。第1回出張事業でも高校生に向けてお話ししました(詳しくはVol.1)。 私は中学に入ってすぐ、制服の生地が肌に合わず持病のアトピー性皮膚炎が悪化しました。肌が痛く痒く、夜眠れない日が続いていました。痒くて掻けば体中が傷だらけになり、さらに痛みが増す。集中力が続かず、体は常にだるく、そのため、学校に通うことや周りと同じように生活をすることが難しい時期がありました。 「何とかしたい」 自分でアトピーのことを学ぼうとしました。インターネットや書籍の情報は膨大です。取捨選択に苦労する中、いろんな情報が目に、耳に入ってきました。 「〇〇を使って△△さんのアトピーが良くなったらしいよ」 「海水につかれば、アトピーが良くなるらしいよ」 など、今振り返ると信じられないような内容も身の回りにあふれていました。 アトピーの私が浸かった「自家製の海水」 ある日、父が海水から作った塩を10袋ほど買ってきて、...