1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 明細書無料発行の義務化、再び議論に

明細書無料発行の義務化、再び議論に

レポート 2019年11月20日 (水)  水谷悠(m3.com編集部)

中医協総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は11月20日、「個別事項その10」として明細書無料発行義務化の是非を取り上げた。2008年度診療報酬改定以降、徐々に無料発行義務の範囲を拡大してきたが、現状は「正当な理由がある」ときは発行しないことも可能となっており、支払側は「もう10年も経っている。完全義務化を」、診療側は「慎重に検討を」と従来通り意見が分かれた(資料は、厚生労働省のホームページ)。 厚労省が提示した論点は次の通り。 患者から見て分かりやすい医療を実現する観点から、明細書の無料発行をしていない施設が、数少なくなっている現状を踏まえ、診療所(医科・歯科)における、明細書無料発行の免除規定について、どのように考えるか。 自己負担の有無で明細書発行の取扱いが異なっていることについて、どのように考えるか。 患者に分かりやすく診療内容を伝えるため、明細書以外にもどのような方策が考えられるか。 無償で発行しなくてもいいのは、「一部負担金等の支払いがない患者に対応した明細書発行機能が付与されていないレセコンを使用している場合」など。診療側はこれまで、小規模な診療所で...