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先生が誘った飲み会、楽しいの?

レポート 2019年11月29日 (金)  志賀隆(国際医療福祉大学准教授/同大三田病院救急部長)

「自分がベテランになったら『飲みにケーション』なんか絶対にしないぞ!」 こう誓ったのは、私が卒後1年目の夏でした。初期研修医として忙しい科をローテーションしていました。シニアレジデントによる回診は朝の7時からでしたが、初期研修医は朝の5時半から仕事をします。回診前に、担当している約50人の患者さんに対応する必要があったからです。点滴を入れたり、夜間に使用した約束処方を翌日入れるなど、研修医2人で手分けしても時間は足りないくらい。早朝から多忙を極め、研修医の一日が終わるのは大体午後9時~10時頃です。勤務時間はおよそ15時間。私は体力のない方でしたから、仕事のあとは疲労困憊で「自分の家でご飯を食べたりしてゆっくり休みたいなあ」、と毎日毎日思っていました。 ただ、実際は仕事が終わってもなかなか家には帰れません。その科の先輩の先生方から頻繁に「飲みにケーション」としてお食事や飲み会のお誘いがあったからです。先輩方の気分を害さないようにしながら、一生懸命に断ろうとしていたのですが、なかなかうまくいかず、また大半の場合は「当然参加するでしょ」という雰囲気です。「飲み会には行きたくない」と思う後輩...