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尽くす助手とダメ米国心臓外科医

オピニオン 2019年12月1日 (日)  北原大翔(メドスター ワシントン ホスピタル センター 心臓外科医)

前回は手術の助手、というか手術の80%くらいを外科医に代わって完遂してしまうスーパーPAの話をしました(サージカルアシスタント(SA)と呼ばれています)。 僕の病院には15人のSAが在籍しており、60代のおじい様から20代くらいの若人までが入り混じっています。人種は西洋風の人が40%、アジアン(特にフィリピン)が40%で、あとの20%はよく分からない系の人(ほんとによく分からない)で成り立っています。SAの中にも年齢や経験に応じて階級が存在しており、大きくジュニアとシニアの二つに分けられます。 写真は卒業するレジデントのジェームスと一緒に撮りました。ジェームスの方が明らかに外科医っぽいですね、そしてかっこいいですね。 SAシニアは開胸や人工心肺の確立などの手技や第一助手をこなし、SAジュニアは冠動脈バイパス術に使う静脈をひたすら取り続けたり、第二助手をしたりします。ジュニアはいわゆる日本の若い心臓外科医やジャニーズジュニアみたいな雰囲気があります。シニアとジュニアの境界は結構しっかりと決まっており、基本的にジュニアは静脈を取る以外の手技は行いません。ただ、シニアが「このジュニア、イケる...