1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 緩和ケア医が、希少がんになって-大橋洋平・海南病院緩和ケア病棟非常勤医師に聞く◆Vol.1

緩和ケア医が、希少がんになって-大橋洋平・海南病院緩和ケア病棟非常勤医師に聞く◆Vol.1

インタビュー 2019年12月28日 (土)  大西裕康(m3.com編集部)

愛知県弥富市にあるJA愛知厚生連 海南病院の緩和ケア病棟で非常勤医師を務める大橋洋平氏は、2019年8月25日、『緩和ケア医が、がんになって』(双葉社)を上梓した。闘病中の気持ちなどを綴った投稿が2018年12月に朝日新聞の読者「声」欄に載ったのをきっかけに、異例の速さで出版が実現。発売1カ月を経ない9月には重版がかかるなど、読者を徐々に広げている。苦しい闘病記の中に家族の温かさやユーモア、皮肉全開のエピソードなどをちりばめた勢いのある文体が、あっと言う間に読者を末尾の256ページまで連れていく。終わりが見えない闘病を続けながら、現在も月曜から木曜までの午前中に緩和ケア病棟で問診を担う大橋氏に、お話を伺った(2019年10月28日インタビュー。全2回の連載)。 ――本書第三章「闘病」の中でも触れていらっしゃいますが、出版のきっかけは朝日新聞への投稿でした。よく投稿されていたのですか。 生まれてこのかた2回目です。2018年12月初旬のある朝、新聞を読んでいたらふと、読者欄に目が留まったんです。それまで、読者の投稿を載せるコーナーにはあまり意識していなかったのに、「この一年」をテーマに投...