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オンライン診療への慢性頭痛追加、日医が慎重姿勢

レポート 2019年12月11日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は12月11日の中医協総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に対し、オンライン診療料の対象疾患に、慢性頭痛を追加することを提案したが、日本医師会常任理事の松本吉郎氏は、「危険な頭痛が見逃されるリスクがある。頭痛診療は命に直結することもあり、慎重に慎重を重ねて考えるべき」と安易な対象疾患拡大をけん制した(資料は、厚労省のホームページ)。 厚労省が慢性頭痛の追加を提案したのは、慢性頭痛のオンライン診療は対面診療と同等程度の安全性や治療効果があることが、ランダム化比較試験等で示されており、日本頭痛学会等が慢性頭痛に関するオンライン診療を行うための指針を策定しているため。しかし、松本氏は、「頭痛の原因はさまざま。立場の異なる複数の学会の意見を聞いた上で検討すべき」と指摘し、オンライン診療に対する慎重姿勢を崩さなかった(『オンライン診療「大幅な緩和でモラルハザード」、診療側』を参照)。 一方、支払側は基本的には厚労省提案を支持。健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は、「基本的には論点について異論はない」とコメント。全国健康保険協会理事の吉森俊和氏は、安全性を担保するた...