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特定機能病院での「使用ガイド付きの医薬品集」、賛否対立で終始

レポート 2019年12月14日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は12月13日、中医協総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に対し、特定機能病院の入院患者の薬剤適正使用の推進に向け、「使用ガイド付きの医薬品集」の作成・維持を行う体制を評価する方針を提示したが、日本医師会の委員は反対、日本薬剤師会の委員は後発医薬品使用体制加算での評価を提案、支払側の委員からは支持と反対の双方の意見が出るなど、議論は最後まで平行線をたどり、まとまらなかった(資料は、厚労省のホームページ)。 「使用ガイド付きの医薬品集」は、従来は「フォーミュラリー」と称していた。6月の中医協総会などでも議論(『薬のフォーミュラリー、作成は支持、報酬評価は否定的』を参照)。厚労省保険局医療課長の森光敬子氏は、「フォーミュラリーでは分かりにくいとの指摘があり、使用ガイド付きの医薬品集に変更した」と説明。80の特定機能病院の中で、作成しているのは2割にとどまる。 (2019年12月13日中医協総会資料) 「使用ガイド付きの医薬品集」の作成自体は各委員が評価したものの、診療側と支払側、それぞれの間で意見の相違、対立が見られた。日本医師会常任理事の松本吉郎氏は、「医...