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42国立大学病院は消費増税で2億7000万補填不足、試算

レポート 2019年12月16日 (月)  水谷悠(m3.com編集部)

国立大学病院長会議常置委員長の山本修一氏(千葉大学医学部附属病院病院長)は12月13日の記者会見で、10月の消費税率引き上げの影響調査の速報値を発表し、42の国立大学病院合計で約2億7000万円の補填不足が生じていると明らかにした。同氏は「速報値で粗い数字だが、マイナスに振れている。引き続き、より精緻な補填方法の検証を行っていきたい」と述べた。 影響調査は、2019年10月のDPC実績データで、実際の収益と改定前の点数・税率に当てはめたもので比較。費用については国立大学病院管理システムの財務会計データを使用した。収益増加額6億8250万円、費用増加額は9億5346万円で、約2億7000万円のマイナスだった。42病院中、39病院で改定に伴う収支差がマイナスだった。 診療報酬請求データを基にした計算では、42病院で消費税5%から10%へ上昇した分の補填率は105.6%で、一定の補填がなされているとの計算になった。山本氏は、「厚生労働省は基本診療料に乗せると言っていて、そのロジックで計算するとそうだなということになる。ただ、実際には薬価の切り下げも行われ、それに伴ってDPCの点数なども全部い...